誉めるのではなく感謝する
評価に当たっては、経営者が社員を評価しているということを意思表示することが非常に重要です。認められているという認識が、社員の中に大きなモチベーションを生み出すためです。
評価をするというと、すぐに「すごい。偉いな君は」といって誉めてしまう経営者がいます。これはあまり良い方法ではありません。人間というのは欲求がインフレのように高まります。1円あげて、次に10円あげ
る、さらに100円あげて次に会うと「1000円くれるんでしょ」と言う。これが人間の心理なのです。
誉めるのではなく感謝しなければいけません。賞賛しすぎると社員がうぬぼれてしまい、際限なく誉めなければ動かなくなります。これに対して、感謝というのは応援してくれたことを受け止めるという気持ちを表現したものです。「大変助かった。ありがとう。これからも頼むよ」という気持ちが感謝なのです。このように自分の努力を受け止めてもらった社員は、さらに応援しようと考えます。
また、感謝の気持ちは常日頃から積極的に表す必要があります。誕生日でも年賀状でも、経営者は心がけて社員に感謝を表す機会を増やすべきです。会社で誕生日ごとに感謝の手紙を社員に送っていると、次のような反応が生まれます。まず社員の家族が会社での父親(夫)の働きを認識します。そして、大変感謝されていることを目の当たりにして、会社のことを意識し始めます。そうすると、人間というのは仕事を応援したいという気持ちになってくるのです。結果として、家族の全面的な理解を得ながら、その社員はさらに意欲を高めることにつながります。
