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2006年09月29日

評価制度づくりのコツ

経営者が評価を下す上での参考として、360度評価というものがあります。一人の社員を上司だけではなく、同僚や部下、上司の上司、場合によっては顧客や取引先からも評価してもらうというものです。目的は、日頃上司だけでは見ることのできない評価ポイントをあらゆる角度から評価してもらうことで、より適正な評価を行っていくことにあります。評価の精度が向上することが期待される一方で、非常に複雑な制度で手間がかかる点が指摘されています。また、さまざまな評価者が関わるため、評価者教育も充実させなければ信頼性の高い評価結果は得られません。

このような点を考えると、中小企業で360度評価を本格的に導入することは、あまり効率的とは言えないでしょう。ただし、経営者自身が自社の現状を把握するために定期的に取引先や顧客との面談を設けるのは有効な手立てです。

相対評価と絶対評価については、職種によって使い分ける必要があります。外勤のように成果が比較的分かりやすいものであれば、相対評価を重視した実績ベースの評価を行い、内勤で成果が見えにくい場合には、絶対評価を行います。

また、社員の心の安定が確保されなければ、仕事においても精神的に揺らぎやすくなります。そこで最低限の生活水準は基本給で保証する必要があります。年功序列型の賃金制度には賛否両論がありますが、中小企業にとっては最もシンプルで分かりやすいものです。但し、あくまでも範囲を限定し、それ以外の部分を実績給にするのが最も現実的でしょう。

2006年09月26日

適切な評価によって人は会社に定着する

50人位になると、全員に手が回らなくなり、組織に階層を作り始めます。そうなると、役割や業務について、階層ごとに明確な役割を決めることが重要です。

この段階で、もっとも経営者に問われるのは、人の評価についての問題です。人は理念やビジョンで集まります。しかし、その人たちが定着するためには、適切な評価が必要なのです。

この際に、評価の仕方が重要となります。特に中小企業の経営に携わる場合には、評価制度構築にあたって、次の3つのポイントがあります。

・シンプルであること
・相対評価と絶対評価を適切に使い分けていること
・基本給を大きく業績に影響させないこと

まず、シンプルであるということが重要です。世の中が変化し続ける限り、評価基準も変わり続けます。その中で細かな評価制度を作っても意味がありません。機能させるためには、専任の担当者が継続的に細かく評価し続けるということが必要となりますが、中小企業にとって費用対効果の高い方法とは言えないでしょう。

そこで、明快な評価項目を設定し、5段階までの評価を行います。この際に、評価基準を複雑に設定するのではなく、最終的な評価は経営者が下すという心構えが必要です。これまで多くの企業を見てきましたが、社員というものは社長の価値基準に合わなければ自然と辞めていくものです。そのため、社員に自己評価してもらい、対話をした上で経営者がコメントし、最終評価を下すということが最も現実的な評価方法なのです。人数が少ないのであれば、管理職の評価を参考に、面談を行った上で経営者自身が全ての最終評価を下せば良いのです。
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2006年09月23日

なぜあなたの会社の社員は、負の行動をとりはじめたのか

第十の扉 「なぜあなたの会社の社員は、負の行動をとりはじめたのか」・・・いかに上手く運営されている企業でも、成長の過程でひずみを経験する。その段階で、何人かの社員がおかしな行動を取り始める。このような状況にどのように対応するか。


十個目の扉が開かない理由
「適切な評価ができていない」


少数部族の論理というものがあります。人間にとって親族兄弟や身内と考えられるのは、8人までというものです。また、同一集団の仲間として考えられるのは40人~50人程度までが限度だと言われています。

この基準は企業経営にもあてはまりそうです。10人くらいまでは、俗に家族経営と呼ばれる関係が維持できます。日常生活の中で頻繁に会っていたり、直接指示をすることができるため、形式だったルールは必要とされません。

それが20人を超えると、社長の経営感が末端まで伝わらなくなってきます。派閥が形成されて、セクショナリズムの兆候が出はじめ、また、機動力の低下も見られます。10人前後の人員であれば、全員の業務内容を把握できるため、会社の行事を行う場合にも、一声で全員を動かすことができます。しかし、人数が増え、社員一人一人の業務全てを掌握できていないと、一気にものごとを動かせなくなってくるのです。またそのような中で、職務怠慢やウソをつく社員が生まれるなど、いわば負の資産のようなものが出てきます。

2006年09月20日

九つ目のカギ

九つ目のカギは社員一人一人との共感をベースにした対話です。

ここまでのカギを手にされたあなたは、使命感や理念・ビジョンの重要性を理解し、それを日々の行動で社員に示し、一人一人の社員の人生設計を考えながら緻密な業務を組み立てていることでしょう。これら全てのポイントについて、単に読み流すのではなく、一つ一つの行動を実践してこられた方は、確実に業績改善の手ごたえをつかまれていると思います。

しかしながら、企業が成長する過程では、徐々にひずみが生まれるものです。社員に再び不満が発生し始め、以前には考えられないような怠惰な態度をとったり、ウソをついたりする社員が出てきます。第九のカギまでを手にされているあなたは、もう原因を社員のせいにすることはないでしょう。

key.gif九つ目のカギ

指示を出したり報告させるだけではなく会話をすること。経営の扉を開くカギはそこにあります。

では、このような課題に真正面から向き合います。

第十の扉へと進んでください。

2006年09月17日

経営のターニングポイント「共感」

第八のカギまでをしっかりと手にしているのであれば、経営者自身が社員一人一人に共感を示し、関心を寄せることで必ず社員は自社を誇れるようになります。社員一人一人を頭の中にイメージし、その人の人生について考え抜くことで、相手は必ず期待に応える動きをしてくれます。しかしながら、残念なことに社員をモノのように考えて「思うように動かない」と言っているだけで、ただ社員を叱る経営者が多いのです。社員からしてみれば「自分の生活や人生のことを気にもしていないのに、発生したことだけに対して何を叱っているの」となります。
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社員が自社を誇れないもう一つの理由として、経営者自身の悩みが周囲に伝染していることが考えられます。そのような場合には、自分の味方である社員やその他のステークホルダーに、自分が考えている方向性についての意見を求めながら、自身の中で再度徹底的に理念を追求する必要があります。

2006年09月14日

社員を理解し、相互の不安感を払拭する

社員が自社を誇れているか、またその内容が一貫しているかということは、企業経営のターニングポイントともいえる重要な点です。あなたの会社の社員に目を向けて下さい。自分の会社を誇りに思いながら、積極的に、生き生きと仕事に励んでいるでしょうか。

創業にあたっての使命感に立ち返り、理念・ビジョンを確立、浸透させ、社外的に自社の強みを認められるところまでやってきました。そして社員にはライフプランや夢もあります。しかしながら、そのような社員が心の底から自社を誇りに思って話をできていない。そのようなニュアンスが出てきた場合には、なぜそのようになっているのかについて徹底的に対話をし、理念を確認していく必要があります。

ここで注意しなければならないことは、自社を誇っていないからといって、決して社員に迎合したり叱ったりしてはいけないということです。相手が不安に思っていることに「共感」を示し、その理由を徹底的に掘り下げることが重要なのです。
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2006年09月11日

なぜあなたの会社の社員は、自社を誇ることができないのか

第九の扉 「なぜあなたの会社の社員は、自社を誇ることができないのか」・・・社員の個人的な動機が明確になっても、会社の方向性と合致しなければ最大の能力を引き出すことができない。では、どうすればよいのか。


九つ目の扉が開かない理由
「社員一人一人との対話をしていない」


第九の扉は、会社の理念が明確になっており、社員個人の自己目標もはっきりしているとき、両者はどのように結び付けられるのかというテーマです。

本書では経営者が直面する課題に応じたそれぞれの考え方を提供しています。このため、すでに気づかれている読者もおられるかと思いますが、扉によっては、提供している情報が、オーバーラップします。これによって、読者は自分の開けた扉を解決するための行動を、今この瞬間から起こせるような構成になっています。

今あなたが開けている扉は、その中でも相対的に重要な扉です。すなわち、第一~第八までのカギを手に入れたことの集大成となる扉です。従って、第九の扉を読み進めていて、どこかに不安を感じた場合には、不安点に対応した扉に今一度立ち返るためのチェックポイントとして下さい。

では進みましょう。

2006年09月08日

八つ目のカギ:社員のキャリアプラン・ライフプランを最優先に

そこまで価値が固まれば、あとは、仕事に取り組むという自分自身の行為、そして今おかれている役割が、その他の人生の価値観にどのように影響を与えるかということを考えます。仕事を行うための個人的な動機が固まったわけです。最後に、長期的なキャリアステップを明確にすれば、個人のキャリアプランは明確になったと見てよいでしょう。大切なことは、経営者と社員がその内容についてよく相談し、定期的に修正を加えながら対話を積み重ねていくことです。同様に、ライフプランについても長期的な設計を行うことで、社員の目的意識を高めることができるでしょう。

key.gif八つ目のカギ

社員のキャリアプラン・ライフプランを最優先で創り上げていく。経営の扉を開くカギはそこにあります。

八個目のカギは、社員のキャリアプラン、ライフプランを明確にすることでした。しかし、個人的動機を固めることと、会社や仕事に誇りを持つことはまた別の問題です。

さあ、第九の扉に進みましょう。

2006年09月05日

キャリアプラン、ライフプランを明確にする

さて、具体的に個人のキャリアプランをどのように落とし込んでいくのでしょうか。人にはそれぞれ価値観があります。そして、欲求は多岐に渡ります。金銭的なこともあれば、自己実現の夢があり、一方で家庭生活を営んでいます。自分自身の価値に照らし合わせて、バランスのとれた状態を保つことができれば、人は全力を仕事に投入します。逆に、バランスが崩れれば、どこかにシワ寄せされて、長期的に見てよい結果をもたらさないでしょう。

そこで、本人の価値観に照らし合わせて、どのような人生を望むのかということをよく相談する必要があります。この際に注意しなければならないことは、それぞれの欲求について「達成目標」を確認するのではなく、「どうあること」が充実感につながるのかということを確認します。よく誤解されるのですが、達成目標が人を動機付けるのではなく、達成に向けて努力するという日常的な行為がその人に充実感を与えるのです。どのような行為が自分自身を充実させるかを自覚したとき、人はどのような困難に対しても果敢に取り組むことができます。

次に、価値の対立に着目します。人生では相反する欲求が多く存在します。仕事と家庭、学習と遊びなど、捉え方によっては対立概念となります。そのような矛盾に直面したときにバランスを崩してしまわないように、自分自身の価値を確認しておく必要があります。事前に対立しそうな欲求を照らし合わせ、その中でどのような行動をとるかということの指針を自分自身で決めておくのです。
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2006年09月02日

社長は社員のランドマークたれ

人は皆、目的意識をもっていると考えてはいけません。少なくとも人を動かす立場にある人は、人間は流されるものであって、もともと明確な目標や目的をもっているものではない、と考える必要があります。逆に言えば、目標を明確に定めることができれば、満足のいく人生を獲得する機会は大幅に増加します。目的意識のある行動は、経験を学びへと変える力があるためです。そこで、社員に明確な目標を設定させる、という経営者の役割が問われるのです。

では、会社において社員が明確な目標をもてない理由は何でしょうか。経営者がビジョンを十分に語っていない、そして社員自身が自分のライフプランを明確にもっていないという両方の理由があります。第三の扉で触れたように、ビジョンは可視化し、経営者自身の行動で示し続けるということをしなければ浸透しません。仕事における使命感というのは時間をかけて繰り返し発信し続けなければ、社員の中で育つものではないのです。

また、経営者が社員と面談したときに、ライフプランが明確でなければ、自分自身に魅力がないと考えなければなりません。経営者が苦労に音を上げず、いつも生き生きとしていたら、必ず社員は「あのようになりたい」と考えるものです。例え目指している職種が異なっていても、何か人間としての学びを得ているはずなのです。それがなくて、社員が伸びないということであれば、原因は社長に魅力がないということなのです。

自分自身を振り返ってみて、社員に火をつけるほどの使命感がないと考えるのであれば、もう一度、第一の扉から出発する必要があるでしょう。あなたは、社員を動かすだけの使命を自分の中に育てていないのです。
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ビジョンを浸透させる上でも、ライフプランの中で生きる指針を示す上でも、経営者というのがいかに重要な立場であるかをご理解いただけると思います。繰り返しますが、「うちの社員は・・・」と愚痴をこぼすような経営を行っているのであれば、即刻経営を辞めるべきなのです。

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