十八個目のカギ
日本ではあまり馴染みのない考え方ですが、最初に「利益を還元してあげるから、利益が出たら返して下さいね」と宣言するのです。そして、しっかりとリターンを提示する人をより積極的にサポートする。そうすることで、事前シェアを重視する風潮を促進していくのです。自分が積極的に与えているのであれば、不安感で消耗するということは起こりません。
経営者であれば、社員の間で事前シェアの思想を伝染させていくことが出来る立場にあるでしょう。しかし、立場によっては自分の上に上司がいたり、取引先であったりと、必ずしもWIN―WINの考え方を相手に期待できないことがあります。いわゆる、競争意識が生じたり、対立関係によるパワーゲームに陥ってしまう場合です。
その時にあなたが考えるべき視点は2つあります。第一に、事前シェアを行うというあなたの気持ちは、必ずや好循環を生み出すということを知る必要があります。そして、この循環の速度は、あなた自身がどれだけ相手にプラスの影響を与える力があるかに比例します。最初は、ほんの少しの気持ちしか相手に事前シェアできないかもしれません。しかし、8つのトリガーでも挙げたように、一日一善を実行し(Goodness)、自分自身の影響の力を少しずつ向上させられるように努めて下さい。
第二に、それでもやはりWIN―WINに徹する、という点が大変重要です。人間の影響というのは循環しています。自分自身が行動することが、回りまわって自分に返ってくるのです。では、競争意識が働いて、どうやっても相手からこのようなプラスの循環が認められない場合にはどうするのか。そう感じたときは、最終的にはその相手との人間関係を断ち切る必要があります。人間関係を断ち切ることで少しでも失うものがあると感じているのであれば、好循環の可能性を自分の中でどこかにまだ信じているのです。であるならば、相手を信じて事前シェアに徹するという覚悟が必要です。この覚悟が甘いから、人はかけひきに走り、結果として自分自身を不安定な状況に追い込んでしまうのです。
十八個目のカギ
WIN―WINの関係をつくり続けること。経営の扉を開くカギはそこにあります。
