後輩・部下を持つこと
人の成長要素の中で、最も端的に結果が現れることとして
後輩を持つ、部下を持つという「指導的立場になる」ことがあげられます。
なぜ誰にも多かれ少なかれ結果が出るのかというと、この指導的立場に
なるということが成長要素の重要な3つのポイントを含んでいるからです。
その3つの成長要素とは、
①自分の考えを常にまとめようと思考する=自己概念形成
②自分を律して行動をしようとする=自己律動
③他人の感情を考慮して行動しようとする=他人理解
のことを言います。
もう少し詳細を説明しますと部下や後輩を持つと人はまず何かを伝えようと考えます。
例えば会社の規則やルール、業務の流れ、はたまた上司の個性など
さまざまな情報を伝えようと思考していきます。
この時に必ずと言って良いほど、状況を伝えるのみではなく、そこに
自分の考えや意見を挟んで伝えることになります。
その作業を行うことで、人はまずどのように物事を伝えればよいか、どう話せば
誤解がないように伝えられるか、また伝えた内容に対してどうすれば良いかなど
を考慮して話をすることで、自分の考えを常にまとめる方向に思考が動き、
これまで曖昧であった自己概念が少しづつ形成されていくのです。
当然会社の状況以外に自分個人の話をする機会も多く発生してきます。
自分を語ることで、語る前に思考するため、人は人生のどうのような方向へ
進めばいいか、また自分はどうのようなライフプランを持つべきかなど、とても大切な目標や
目的が見え初めてくるのです。
次に誰かに見られているという思いによって、誰しも自分を律するようになります。
そこに、どのように見て欲しいかという自己欲求が作用し、
常に人はプラスの行動に動くようになるからです。
女優などが見られることで美しくなる、と言いますがこれも全く同じような作用であり、
部下を持った瞬間に端的な行動変化が見られる人がいますが、これは見られたい
という心理が好転し新たな行動を創んでいるからだと言えます。
最後に、他人理解という点ですが、これは仮にこれまで上司に対して反感を持ち
不満を抱えてきたとしても、自分が同じように部下を持った瞬間に
同じように部下から思いを持たれることに気付きます。
今までは自分の感情の発散で済んでいた状況が、感情の調整をしなくてはいけない
状況になっていくのです。
子供であった自分が親になった瞬間に自分の親への感謝の念が沸くとよく世間では
言いますよね。
全く同じようにその感情を考えるようになったり、部下や後輩の感情に
迎合するのではなく、理解しうまく話を勧めたり、指示をしなくては人の行動が
起こらないことに気がつくことで、始めて自己成長を遂げるきっかけを得るのです。
以上の3つのポイントは、キャリア開発においてとても重要な視点です。
なかなか自分ひとりでそのような成長要素を得ることは難しいのですが、部下を
持った瞬間にすべてを得ることになります。
新入社員を迎える時期が来ましたが、是非率先して後輩に対して触れ合う機会を
多く持てるような行動をしてみてはいかがでしょうか。